行事食といわれる食事があります。季節にあわせた食材や言われを伝えている食事です。ここでは、行事とつながっている食事を一覧にしてみました。
有名なものならおせち料理ですね。その他には何が思いつきますか?
1月
お正月(1~3日):おせち料理・お雑煮
人日の節句(7日);七草粥
鏡開き(11日);おぜんざい(おしるこ)
小正月(15日):小豆粥
1年の始まりのお正月は、おせち料理に代表される行事です。おせち料理は誰でも知っていても、それがどういう想いを表しているのかは、年々忘れられていきます。
もちろん、現代の生活にあわない料理も出てきています。おせち料理も、現代風に変わりながら長く昔からの想いを伝えていきたいですね。
2月
節分には巻き寿司が定着してきました。鰯料理も一緒にいただきます。
3月
桃の節句(お雛祭り) :ちらし寿司・はまぐりのすまし汁・菜の花・菱餅・ひなあられ
彼岸 春分 :ぼた餅
お雛祭りは桃の節句と言われていますが、実際には桃はまだまだつぼみが硬いです。それでも梅の香が春を感じさせてくれます。
桃の花の色を思わせる『でんぶ』を使ったちらし寿司やお花のお寿司が喜ばれます。
4月
花見 :花見団子
花祭り(8日) :甘茶
桜の花の咲く春の季節です。行事食としても、花見で食べる料理や、桜の花を思わせる料理が喜ばれます。
また、野草など独特の風味のある野菜も季節を感じさせてくれます。
(独活(うど)・たけのこ・キャベツ・蕗(ふき)・蕨(わらび))
5月
さわやかな初夏の時期です。柏餅が有名ですね。今や柏餅も色々な種類が出ています。
かつおのたたきなども一緒に喜ばれます。
6月
夏至 :タコ
梅雨 :梅の実
梅干しを漬ける時期でもあります。梅を使った料理が人気です。
7月
七夕(7日) :そうめん
土用の丑の日 :うなぎ・土用餅
七夕は、初夏の料理としてそうめんや茶そばなどよく使われます。
8月
夏の暑い時期に、さっぱりした物が喜ばれます。それとは逆に暑気払いにうなぎが人気です。
果物もスイカやマンゴーなど、夏を表すものが多く出回ります。
9月
重陽の節句(9日) :菊酒 栗ご飯
十五夜 :月見団子・里芋
彼岸 秋分 :おはぎ
秋の入り口ですが、季節的にはまだまだ暑い日が多いです。
敬老の日には、おはぎが喜ばれます。
10月
十五夜 :月見団子 里芋 すすき
十三夜
実りの秋です。さつまいも・栗・きのこなどが、秋を感じさせてくれます。
11月
十三夜 十日夜
七五三 :千歳飴
松茸を使った料理が喜ばれます。徐々に寒くなってくる時期なので、暖かいメニューが嬉しいですね。
果物の柿もこの季節です。
12月
クリスマス :チキン・ケーキ
冬至 :かぼちゃ・小豆・ゆず
大晦日 :年越しそば
12月後半に行事が並びます。
クリスマスは日本古来のものではありませんが、今やかかすことのできない行事であり、チキンを使ったメニューやパーティメニューが多くなります。
また、冬至のかぼちゃを使った料理・大晦日の年越しそばは、これからも定着していってほしい行事食ですね。
【 最 後 に 】
お正月のおせち料理のように、料理が行事を表すものもあり、またその時期の素材が季節を表すものもあります。
日本の四季を楽しみながら、身近に感じてもらうために行事食を大事に伝えていきたいですね。